イソポカムイ
ホーリムリム、ホーリムリム、
わたしははしった、はしった。
ホーリムリム、ホーリムリム、
わたしはとんだ、とんだ。
山や野原をとびこえて、川や林を
気のむくままにはねながら、
うさぎの神さまであるわしは、くる年もくる年も、
たのしくくらしておった。
春には、やわらかい木の芽、草の芽、
秋には、うれた木の実、草の実を、口いっぱいにほおばった。
だが、それはもう、ずいぶんむかしのことだ。
ちかごろは、なにをするにも、どっこらしょ、よっこいしょ、と、
かけごえをかえるようになってしまった。
たいそう年老いたうさぎはある日急に出かけてみたくなり
気の向くままに走って行った。
行く先々で遠目に見る物は近寄ってみると全て錯覚していた。
そこでうさぎは家へ帰る事にした。
ようやく家の近くにつくと今度は家が火事になっていた。
うさぎは息もたえだえに家にたどり着くと
それも錯覚だったのでした。
北海道東部では、一般にウサギのことを「イソポ」と呼ぶのですが、
「獲物の(中でも)ちいちゃいの」という意味です。
ウサギは身近でとても大切な動物で、
その身体は全て余す所なく使われていました。
しかし、人間が感謝の心で対応しないと
人の命を奪う恐ろしい神様に変身してしまうのです。
そこで、敬意をこめてイソポカムイ(ウサギの神様)と言われたそうです。
この物語の主人公は目を患った老ウサギでした。 <本書より>
行く先々で見るものすべて錯覚してしまうという老ウサギ。
年をとったらむりをしないようにというお話のようです。
とても面白いお話でした。
文: 藤村 久和
絵: 手島 圭三郎
出版: 絵本塾出版
わたしははしった、はしった。
ホーリムリム、ホーリムリム、
わたしはとんだ、とんだ。
山や野原をとびこえて、川や林を
気のむくままにはねながら、
うさぎの神さまであるわしは、くる年もくる年も、
たのしくくらしておった。
春には、やわらかい木の芽、草の芽、
秋には、うれた木の実、草の実を、口いっぱいにほおばった。
だが、それはもう、ずいぶんむかしのことだ。
ちかごろは、なにをするにも、どっこらしょ、よっこいしょ、と、
かけごえをかえるようになってしまった。
たいそう年老いたうさぎはある日急に出かけてみたくなり
気の向くままに走って行った。
行く先々で遠目に見る物は近寄ってみると全て錯覚していた。
そこでうさぎは家へ帰る事にした。
ようやく家の近くにつくと今度は家が火事になっていた。
うさぎは息もたえだえに家にたどり着くと
それも錯覚だったのでした。
北海道東部では、一般にウサギのことを「イソポ」と呼ぶのですが、
「獲物の(中でも)ちいちゃいの」という意味です。
ウサギは身近でとても大切な動物で、
その身体は全て余す所なく使われていました。
しかし、人間が感謝の心で対応しないと
人の命を奪う恐ろしい神様に変身してしまうのです。
そこで、敬意をこめてイソポカムイ(ウサギの神様)と言われたそうです。
この物語の主人公は目を患った老ウサギでした。 <本書より>
行く先々で見るものすべて錯覚してしまうという老ウサギ。
年をとったらむりをしないようにというお話のようです。
とても面白いお話でした。
文: 藤村 久和
絵: 手島 圭三郎
出版: 絵本塾出版
by hanayuki_rei
| 2010-11-24 23:52
| 児童書・絵本
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